2023年

2023年の仕事納め

解体作業中の様子
解体作業中の様子

【熊野町の家】

 

2023年の仕事納めは、解体中の古民家の片付けでした。

 

和室の天井上には大きな火打ち梁、こういう組み方は初めて見ました。

 

小屋裏の床部分は全て土葺きで、これは防火のためだと思います。

昔使っていた農機具がそのまま残っていて、民族資料館のようでした。

 

解体するといろいろな発見があって面白いですね。

年明けからまた頑張りたいと思います。

 

では良いお年をお迎えください。

 

 

 

和の住まい推進リレーシンポジウムin広島

 

今年度の住宅講演会は『和の住まい推進リレーシンポジウムin広島』として、講師に手嶋保氏をお招きし、12月17日(日)に開催します。

 

身体スケールからデザインされた空間や、詳細なディテールなど、先日、見学に行った三秋ホールとアトリエでは、手嶋氏ならではの飾らない高い空間の質を感じることができました。そうした建築を生み出す思想や設計手法などを学びたいと思います。

 

「伊部の家」原図集や、「住宅設計詳細図集」などを読み込んで参加されることをおすすめします。

 

会場はいつもと違うYMCAです。お申込みはQRコード又は広島県建築士会HPからどうぞ。

 

 

 

木と土の住まいづくり

木と土の住まいづくり
木と土の住まいづくり

『みんなでつくる中国山地004号』に、「木と土の住まいづくり」と題して寄稿させていただきました。伝統に生きる大工として、これまでの経験、今考えていること、これからのことなど綴ってみました。そのほか、『住まう』をテーマに中国山地で暮らしている人たちの取材記事がたくさん掲載されています。

現在進行形の中国山地の姿を取材した内容で、年1回発行で100年続けることを目標としています。貴重な記録になると思います。ぜひお買い求めに上、ご一読ください。

 

年刊誌『みんなでつくる中国山地』004号、発売

海田町の家、木小舞施工中

【海田町の家】

 

猛暑の中ですが、木小舞の取付をどんどん進めています。

縦の小舞を室内側から桁と貫に取付け、横の小舞は外から柱と縦の小舞に取付します。

 

小舞のサイズは12mm×21mm、3000本ほどあって大変ですが、2階は終わって1階を施工中、あともう少しです。

 

ひろしますまいづくりコンクール2023

今年度より”ひろしま住まいづくりコンクール”の審査員を務めることになりました。

 

2017年に県知事賞を頂いてから機会があればまた挑戦したいと思っていましたが、審査でいろいろな住まいを見ることのできる良い機会なのでお引き受けしました。

 

自分なりの視点で見ることができればと思います。

たくさんのご応募お待ちしております。

 

海田町の家、建前完了

海田町の家、建前完了
海田町の家、建前完了

【海田町の家】

 

無事に建前完了しました。

 

梅雨空の中の建前で空模様を心配しながらでしたが、あまり降られることなく、4日間で屋根仕舞いまで出来ました。

 

応援していただいた皆さん、ありがとうございました。

引き続き完成目指して頑張ります!

 

 

 

つながるご縁

山口県の高月工務店さんが「木と土の家」づくりで提携してもらえることになりました。

昨年は島根県の増田住建さんと協力して1棟建築出来ました。少しずつ隣県の工務店と連携が深まることを嬉しく思います。

 

「木と土の家」は伝統構法の家に現代で求められる省エネ性能を付加した住まいです。LCA(ライフサイクルアセスメント)に注目してください。省資源でエコな素材で建てる伝統構法の住まいは高い持続可能性を持っていますが、反面、現代の暮らし方では、多くのエネルギーを消費していまいます。「木と土の家」は、建築時、運用時、廃棄時において高い省エネ性能を有しています。

 

広島、島根、山口で伝統的な自然素材を生かした住まいに興味のある方はまずは一度ご連絡ください。

 

以下は高月工務店の川村 貴志さんが先日見学に来られたときにブログです。川村さんのリサーチ力と分析力はすばらしいなと感心します。内容もわかりやすく面白いのでぜひ読んでみてください。

 

つながるご縁①〜佐々岡建設〜【川村のブログⅡ】

 

 

限界耐力計算による耐震改修のすすめ

【熊野町の家】

 

古民家の耐震改修のために、「限界耐力計算」による構造計算を行いました。

 

🔳限界耐力計算とは

古民家は木組や土壁の粘り強さによって地震力に対応します。「限界耐力計算」とは建物の復元力を計算して、変形量である「層間変形角」を求めることです。この「層間変形角」が安全限界以下になるよう耐震補強をします。古民家の耐震補強は、建物の耐震特性に合わせて粘り強くすることが重要で、今回は「荒壁パネル」50枚と「仕口ダンパー」10個を使用します。

 

構造計算は広島の「イシクラカズヒロ構造アトリエ」へ依頼しました。以下は主な計算結果です。

・地盤は、J-SHIS Mapより第1種地盤

・改修後の目標クライテリアは層間変形角1/30以下

・偏心率X方向0.07、Y方向0.01でRe≦0.15

・層間変形角X方向1/40、Y方向1/39で1/30以下

 

以上により「極稀地震(震度6強)に対して倒壊し、又は崩壊する危険性が低い」という判定結果となります。これはつまり、「安全目標を1/30(階高を3mとすると変形量10㎝)以下に設定して、震度6強の地震が起こっても変形は1/39(変形量7.7㎝)までです。」という意味です。

 

 

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墨付け完了

桁の墨付け
桁の墨付け

【海田町の家】

墨付け完了しました。2か月かけて1本1本墨を引きました。

 

非効率だと笑われるかもしれませんが、伝統的な墨付け刻みの手仕事にこだわっています。毎日木と向き合っていると、一つ一つ丁寧に作って大事に永く使ってもらうことが一番のエコだと感じます。何よりもやってて楽しいです。刻みも同時進行中。興味のある大工さんは連絡ください。

 

GW明けからは刻みに専念します。

 

木と土で出来た納戸完成

木と土で出来た納戸
木と土で出来た納戸

【みくまりの家】

 

納戸を増築しました。

 

木と土の家の納戸は当然、木と土で。奥様念願の納戸は我が家と同じ作りです。収納量が格段に増えますが、いつの間にか一杯になるんですよね。

 

外観も完成から1年以上経ち、落ち着いてきました。このぐらいが一番好きです。庭は施主の手作り。素敵に仕上がってますね。

 

 

海田町の家、墨付け開始

海田町の家、柱の番付け
海田町の家、柱の番付け

【海田町の家】

 

墨付けを開始しました。まずは柱の番付けから。

1本1本柱の表情やクセを見ながら決めていきます。

 

1本ずつ転がしながら見ていくことで、いろいろなことが手から伝わります。

急峻な山で育った日本の木は、個性が強く、建築材料としては均一でなく欠点となりますが、

そこが木の家の面白さです。

丈夫な住まいとなるように木と木を組み合わせていきます。

 

1本ずつ木を大切に使うことで長持ちする住まいとなります。

消費物でなく価値ある建物にするために、これからの日本の住まいに必要なことだと感じています。

 

 

 

住宅講演会「見たことのない普通のたてものを求めて」

来月2月18日(土)に、住宅講演会「見たことのない普通のたてものを求めて」を開催します。

 

講師に宇野友明氏をお招きし、個性的な建築を生み出し続けてきた思想や、設計から施工まで自社で手掛けるようになった経緯、ディテールに関することなど、お聞きしたいと思います。

 

当日はスライドを使った解説などはありませんので、宇野友明建築事務所HP、住宅建築2022年10月号「建築のちから」、宇野友明氏のエッセイ集「見たことのない普通のたてものを求めて」などを事前に参照してください。

 

コロナ禍で3年ぶりのリアル開催ということもあり、定員をこれまでより少なくしています。興味のある方はお早めにお申し込みください。

 

 

謹賀新年 2023

明けましておめでとうございます。

 

写真は昨年に島根県邑南町に完成した”越し屋根のある家”です。

石州瓦を使い、光と風を取り込む越し屋根を設けました。

 

今年も自然素材と手仕事を生かした住まいづくりに取り組んでいきます。

本年もどうぞよろしくお願い致します。