おかげさまで今年も無事年越しを迎えることができました。
年末は、建築確認申請、宅地造成申請、所在地移転、建築事務所更新、建設業決算報告、事業者補助金業務報告など、申請、届出業務に追われていましたが、全て今年中に終えることができたので、新年は気持ちよく仕事をスタートさせることができそうで、ホッとしています。
加工場の片づけも今年はあまり思い切って出来なかったですが、なんとか年末に間に合いました。年越しは家族でゆっくり過ごしたいと思います。
では良いお年をお迎えください。
友人がデザインした卓上のカレンダースタンドを製作しました。
気に入ったカレンダーがないから自分で作ってて、スタンドもデザインしてみたから作ってほしいという依頼でした。梁の端材に丁度良いのがあったので、それで作りました。素材を生かしたシンプルなフォルムで、良い感じにできたと思います。紙は折り紙の再生紙だそうです。一緒に写真立ても作ってみました。
端材といえども素材はとても良いので、もったいなく処分できずに溜まってしまいます。こういった小物に端材を利用すると、在庫も減って材料代も節約できるので、 一石二鳥です。
無垢の木を使った小物や家具を販売するためのショップサイトを準備しています。さらに完成度を上げてオリジナルの卓上カレンダーとして、ラインナップに加えたいと思っています。人とコラボするのは自分にない考えや感性を共有できるので、楽しいです。友人とはこれからもまた何か企画できたらと思います。
今日は暖かいからデッキでランチ。
【白木山荘内覧会のお知らせ】
お客様のご厚意で白木山荘の内観会を開催させていただくことになりました。
加工場の近くなので、白木山荘とアトリエ、新旧2棟のキノコを一緒に見ていただければと思います。
テーマは「木の魅力、経年変化を楽しむ」です。
まずは加工場のアトリエにお越しください。
日時 :11月23日(祝)10時~15時
場所 :(有)佐々岡建設加工場 広島市安佐北区白木町志路653
連絡先:090-3377-3745 y.sasaoka.1220@gmail.com (佐々岡)
・駐車場はありませんが、どこでも路駐可です。
・勧誘などはありません、お子様連れも大丈夫です。
・加工場も見学できます。
・お気軽に遊びにお越しください。
今日は加工場でランチ(^^)。
今年の住宅講演会は11月25日(土)14時~。講師は堀部安嗣さんです。
竹林寺納骨堂で建築学会賞を受賞。今年、尾道に就航したクルーズ船、ガンツウの設計もされています。
「多才な設計活動の基本は住宅設計にあり」ということで、堀部さんの設計理念が聴ける貴重な機会です。
ぜひお早めにお申し込みください!
【白木山荘】
荒壁塗って3週間ほどたちますが、10月の長雨で土壁がなかなか乾きません。
ついに草の新芽が(^^;。
今週は天気良さそうなので、風をあててしっかり乾かしていきます!
【白木山荘】
いつもお世話になっている左官の熊谷さんと土壁塗りをしました。
土は土壁屋さんがダンプに積んで運んでくれます。土にはあらかじめ藁を練り込んで、寝かせてあり、藁を発酵させることで、藁が解けて繊維状になります。これを数回繰り返すことで、土の中に根をはるように藁が土と絡んで、粘り強い良い壁土となります。土壁を塗ったときの香りは、この発酵した藁から出ています。
土壁塗りの様子を動画でも載せています。土壁を塗ったときに、小舞の裏からへそが出てくるところは独特で面白いです。ぜひご覧ください。
【白木山荘】
木小舞下地が完了し、いよいよ土壁塗りです。
土は、蓄熱性、調湿性に優れ、透湿性のある断熱材と組み合わせることで、室内の環境を快適にしてくれます。
30年前までは当たり前だった土壁も、今では特別な技術となっています。それは目先のコストや工期にとらわれ、土壁の持つ優れた性能に気づいていなかったからです。これからサスティナブルな社会を築いていくためにも、気候風土にあった快適で安心な住まいづくりに、土は必要不可欠で注目のマテリアルです。
10日(火)に荒壁を塗ります。貴重な機会ですので、興味にある方はぜひ見学にお越しください。場所は白木町志路の旧街道(県道68号)沿いで、路駐可能です。わからないときはご連絡ください。090-3377-3745 (佐々岡)
お待ちしております。
【白木山荘】
無事に棟上げできました。
刻みと同じく、田中さんに手伝ってもらいました。
木造伝統工法は、建前を経験することでより理解できるので、「キノコ」は小さくて、ちょうど良い機会となりました。
途中、雨に降られたりもしましたが、屋根仕舞まで終わり、一安心です。
動画も少しあるので、ぜひご覧ください。
谷に響く掛矢(カケヤ)の音は心地よいです(^^)/。
広島住宅研究会の熊本研修旅行に飛び入りで参加させていただきました。
ことの発端は、熊本で伝統工法の住宅を数多く手掛けている古川保さんが広島住宅研究会に講演に来られて、それを聞きに行ったことでした。伝統工法のことや、震災のことなど、とても興味深いお話でした。
古川さんの設計されている住宅は「石場建て」と言って、土台がなくて、柱で建ってる家なんです。コンクリートのベースの上に柱で建てた家を置いているってことです。建築基準法には、「土台を入れなさい」と書いてあるから、この工法で建てようと思うときちんと構造計算(限界耐力計算)して、難しい審査(構造計算適合性判定)を通さないといけないから、今はほどんとやっている人はいません。けど、地震に強いとか、メンテナンスしやすいなど良いところもたくさんあって、今、見直されてきています。
そんな古川さんの設計した住宅が昨年の熊本地震で被災して、現在修復中で、今回、それを案内していただけるということで、熊本へと行ってきました。
現代の住宅は、壊れないように頑丈に作るから、一旦、壊れ始めると一気に崩壊してしまう恐れがあります。だけと、伝統工法の住宅は、壊れる順番を考えてあって、壁が壊れて、くさびやコミ栓、ほぞ、柱の順番に壊れるようになっています。壊れて歪むけど、倒れない、柔構造で人命第一の考えです。傾いたり、動いたのは、後で直せば良いっていう考え方です。そして、直せるように作ってあります。
そんな伝統工法の住宅の「壊れ方」、そして「直し方」を実際に見て、感じることのできた今回の研修はとても良い経験となりました。
以下、キャプションを交えながら、旅行中のダイジェスト写真を載せているので、ご覧ください。
1日目 熊本城~益城町
■自然乾燥材はどちら?
木材の乾燥の仕方はいろいろあるけど、大きく分けると大きな窯などで機械的に乾かす人工乾燥と、桟積みして天日と風で乾かす自然(天然)乾燥に分かれます。上の写真を見てどちらが自然乾燥が分かりますか?ここでは、それぞれの特徴と見分け方を紹介していきたいと思います。
■なぜ木を乾燥させるのか
立ち木(山の生えている木)の状態では杉や桧の含水率は150%以上あります。つまり、木だけの重さより1.5倍以上の水分を含んでいることになります。木を伐採するとこの水分が徐々に抜けて、この乾燥につれて縮んでいきます。野菜なども乾燥させると縮みますが、これと同様の現象が木材にも起きるわけです。
木材に含まれる水分は、外側の新しい組織ほど多く含まれていて、芯に近い部分ほど油分が多くなります。
ちなみに外側の白い部分を白太(シラタ)、内側の赤い部分を赤身(アカミ)と呼び、白い部分が25年ほど経つと赤くなります。外側の方が水分が多くてよく縮むから、木は乾燥すると外側が割れてしまいます。写真は桧の丸太の端材を自然乾燥させたものです。
今年の夏はとても暑いですね。日本の夏は蒸し暑くてとても不快指数が高いです。そんな日本の家では、快適に過ごすために調湿がとても大事です。今回は、「小木土家」の調湿性についてまとめたいと思います。
■木の家の調湿量はどのくらい?
まずは木の調湿量についてです。少し数学的な話になります。木材の含水率は下の式で計算できます。
木材の含水率=木材中の水分の質量/全乾質量(木材だけの質量)×100
日本での木材の気乾含水率(乾燥した木の屋外での含水率)は年間でおおよそ11~17%の間で変化しています。また、冬の暖房された室内では5~7%ほどまで下がります。つまり、日本の住宅の室内に使われた木材は少なくとも10%は年間で含水率が変化していることになります。
この10%という数値を基に「小木土家」の調湿量を計算してみます。「小木土家」で室内に使われている木材の量は、構造材、板材、家具材を合わせると16.6m3ほどになります。これに杉材の気乾比重0.38t/m3を掛けて、
16.6m3×0.38t/m3=6.3t
となり質量が6.3tだとわかります。これは、含水率15%の時の質量なので、次に全乾質量(木材だけの質量)を求めます。
1.15×全乾質量=6.3t
全乾質量=5.5t
水分の変化量は10%なので、
5.5t×0.1=0.55t=550kg
水の比重は1.0kg/ℓなので、「小木土家」の木材の調湿量は550ℓとなり、とても多いことが分かります。
木の調湿機能でもう一つ大事なことがあります。それは、湿度の変化に対して平衡状態になるまでの反応時間についてです。木の反応時間は板厚に比例していて1日/mmです。つまり、30mmの板なら30日かけて平衡状態になるということです。120mm角の柱が2面室内に面していたら60日かかります。木の反応時間は遅く、厚みがあるほど長くなります。
無垢の厚板をたくさん使って、構造材を表しにしていることで、半年かけてゆっくりと調湿することができます。半年で550ℓなので、単純計算すると1日当たり3ℓほど吸湿または放湿していることになります。
また、エアコンや除加湿機を使ったアクティブな調湿と大きく違うのは、木の家のパッシブな調湿は部屋の隅や収納の中など湿気のたまりやすいところほど、木の表面積が大きくなるので効果が大きくなることです。
■土壁の調湿量は?
では次に土壁についてです。「小木土家」では荒壁と中塗り合わせて3.3m3の土壁を使っています。土壁の調湿量は約12kg/m3なので、
3.3m3×12=40kg
これで、土壁の調湿量は40ℓとわかります。
実は、木と比べると土の調湿量はとても少ないんです。しかし、土壁の優れているところは湿度変化に対する反応時間で、土の反応時間の目安は0.1日/mmと、とても速いんです。つまり、10mmの厚みの土壁が一日で反応するということです。
夏の夕方から夜にかけて、晩御飯の準備や、お風呂に入ることで大量に出る湯気などの湿気を短時間で吸い取ってくれます。10mmの厚みの土壁の調湿量は120g/m2で、「小木土家」の土壁の表面積が115m2なので、
115m2×120=13800g=13.8kg
なので、土壁の1日の調湿量は13.8ℓとなり、木に比べてとても多くなります。
ゆっくり調湿する木と、すっと湿気を吸い取ってくれる土を合わせて使うことで、特に夏の室内の湿度を快適に保ってくれます。
夏休みになったので、そうめん流しやりました(^^)。
子供たち楽しそうでした。簡単にできるので、週一くらいで開催しようと思います。
暑い毎日ですが、負けないように夏を愉しみたいですね!!
【白木山荘】
「キノコ」をベースにした別荘づくりが始まりました。
まずは丸太を製材して乾燥させます。
天日でじっくりと。
自然乾燥させると、木の大切な油分が残るので、仕上げて時間がたった時の色、艶が全く違います。
にじみ出てくるようなしっとりとした感じがあります。
そのしっとりとした感じをぜひ味わっていただきたいです。
小さな別荘だけど、土壁塗って、居心地の良い場所にしたいと思います(^^)。
「小木土家」の空気環境測定を行いました。
空気環境測定とは、ホルムアルデヒドやトルエンなどの揮発性化学物質(VOC)の室内濃度を測定することです。シックハウス症候群の原因となるVOCは建材や家具などの接着剤や塗料に主に含まれていて、高濃度に汚染された空気を長時間に渡って吸入すると、頭痛や吐き気、めまいを引き起こすとされています。そのため、2003年に改正された建築基準法では、「ホルムアルデヒドを発散する建材の使用制限」や「24時間換気の義務付け」などが新たに加わり、VOCの室内濃度が厚生労働省の指針値を超えないような対策が取られています。
しかし、いくら換気しているからとはいえ、VOCが揮発していることには変わりなく、特に揮発濃度の濃い新築後5年間というのは、子供のいる家庭にとっては、小さな子供が家で過ごす時間の長い時期で、外より室内の空気のほうが汚れているというのは、せっかくの新しい家なのにとても残念なことです。
そこで、「小木土家」では以下のような対策をとりました。
・木材には集成材を使わず、無垢の木を使用(集成材には大量の接着剤が使われています)
・壁には、混ぜ物なしの、純粋な土壁を使用・断熱材は、ポリエステル100%のパーフェクトバリアを使用
・防蟻材は、揮発のないホウ酸を原料としたものを使用
(農薬系の防蟻材は壁内で揮発したものが換気によって逆に室内に流入しているので注意が必要です)
・システムキッチンや量販店の家具は使わず、無垢の木を使ったオーダーメイドの家具を使用
今回の測定では、最もVOCの濃度が高い時期を狙って、家具なども揃った新築後半年で、気温も上がってきた6月に行い、あえて換気設備を全て止め、締め切った状態で、測定しました(通常は換気しながら測定します)。結果、測定した7種のVOCで、6種が指針値の1/10未満、アセトアルデヒドが1/5という結果でした。
ここで、アセトアルデヒドが微量に検出されていますが、これは無垢の木から発生したものだと考えています。実は無垢の木からも微量ですが、アセトアルデヒドが発生しています。また、お酒を飲むと体内でアルコールがアセトアルデヒドになる(二日酔いの原因と言われています)ので、人から発生したものもあると思います。
自然のものにこだわって住まいづくりをする一番の目的は快適で安心な住まいをつくることで、今回の測定結果は、「小木土家」の設計から施工までの間、目標としてきたもので、良い結果にとても満足しています。接着剤を大量に使った家を高気密で作って、24時間換気しないと住めないというのはどても不合理で、また、せっかく断熱材を入れても0.5回/時の換気というのは、かなり熱をロスしています。熱交換型の換気扇もありますが、湿度は交換しないので、夏は除湿した室内に湿気を取り込み、冬は加湿した室内に乾燥した空気を取り込むので、日本の気候にはあまりあっていません。普通に生活していれば、人の出入りや、キッチン、トイレ、洗面室の換気などでも十分換気できています。
24時間換気はすべての住宅で義務だったりと、日本の風土にあった日本らしい住まいづくりをしているのに、法律が逆に足かせのようになり、難しい部分もありますが、そんな中でも方法はいろいろとあって、皆さんに関心を持っていただいて、少しずつでも良い方向に変わっていくことを願っています。
【キノコ】
作業場でアトリエとして使っている「キノコ」を、小さな別荘として建てます。
実施設計進行中で、緑豊かな自然に囲まれた敷地の目の前をホタルの棲む小川が流れています。
この風景を生かして、川のせせらぎを聞きながら緑を楽しめるような住まいにできたらと思います。
今の季節ならホタルの光と星空を一緒に眺めることができて良いだろうなと想像したりしてます。
小さいからこそ、じっくりこだわって良いものを作りたいと思います。
【小木土家】
小木土家のグリーンプロジェクト進行中です。
好きな草花をいろいろ植えてます。安く買えるところを見つけたので、今日はコデマリ、シモツケ、ユキヤナギ、ヤブランなど植えました。
土いじりは楽しいですね(^^)。
【小木土家】
植栽工事がスタートし、庭にヒサカキ(姫榊)を植えました。
常緑の小高木で、春に小さな白い花、秋に小さな黒い実を付けます。
花はスパイシーな香りがするみたいです。
榊の代用に使われたりします。
株立ちで樹形が良く枝がきれいに広がっているので、木陰が心地良いです。
隣には、同じく常緑のシラカシ(白樫)を植える予定です。
日本の里山に広がっていた優しい木陰の雑木林をイメージしながら、
梅雨までに植栽工事、外構工事を少しずつ進めていきだいと思います。
築100年の住まい建替えのため、敷地と建物の調査へ行って来ました。
家族の命を守るため、安心、安全な住まいをどのように作っていくか。伝統工法の木組みをベースとして、現在の耐震基準よりもさらに安全な構造とするため、「木と土の家」の構造についての基本コンセプトをまとめました。
アアルトのスツールをリペアしました。
20年以上使っているそうで、座面がずいぶんと傷んでいたので、直してほしいという依頼でした。好きにして良いと言われたので、杉の赤身の板を貼り直し、全体をサンディングしてオイルで仕上げました。
愛着を持って使われてきた良い家具は、直して使うことでさらに長持ちします。これでまた20年使ってもらえると嬉しいです。
今日は雪かきからスタートです!!
ソファをデザインして、試作を製作中です。
キュービックになるよう調整して、なかなか良い感じにフレームは出来ました(^^)v。
2人掛けやチェア、ベンチなどにもデザイン展開していけらと思案中です。
クッションをオーダーしてるので、早く座り心地を確かめてみたいです(´∇`)。
杉の端材を利用して、コースターを作りました。
材種 :杉柾目材
サイズ:6mm×80mm×80mm
仕上げ:オイルフィニッシュ
良質な無垢の素材をそのまま生かしています。
友人とのうちカフェやホームパーティに使うと手触りも良くリラックスできて、さりげなくオシャレです。
端材を使っているので、数量限定ですが、ネット販売なども考えています。端材を使った小物やオーダー家具をSHOPを開設して販売したいと思っていますので、また開設できましたらお知らせいたします。
明けましておめでとうございます!
今年は妻と子供たちが帰省してて一人なので、今日からゆっくり始動します。
独立してからこの4年間で、テーマにしていた「古民家再生」「リノベーション」「スモールハウス」「木と土の家」をひと通り経験することができたので、これまでの経験や知識を一度整理してまとめて発信します。
また「小木土家」での暮らしの体験や様子などもアップしていきます。
「伝える」ということをテーマに、リアル、非リアル問わず、たくさんの方と交流して、さらに飛躍の年としたいと思いますので、集まりやイベントにはぜひお誘いください(^^)/。
では本年もよろしくお願い致します!