【熊野町の家】
古民家再生した熊野町の家の内覧会を開催します。
次世代省エネ基準の断熱改修と限界耐力計算による耐震改修を同時に行い、築150年以上の茅葺古民家を再生しています。
空き家となった古民家を次世代へつなぐための改修で、工期1年ほどかかりましたが、無事完成を迎えました。
ご希望の方はメッセージ等でご連絡ください。
詳しい住所と案内図をお送りします。
今週20日(金)19時~ハチドリ舎にて開催のトークイベントに登壇します。
”住宅から山と環境を考える”というお題を頂いてます。社会が大きく変わる中で、大工としてどう生きるか、大工が考えるこれからの住まいについて、山と環境をもとにお話しします。
皆さんとゆっくり語りたいと思っています。興味のある方はご参加ください。
【三原の家】
三原の家、1/100模型を製作しました。
焼杉板の外壁といぶし瓦の屋根。
設計も最終段階。
吹抜けのある素敵な住まいとなりそうです。
明日19:58~放送の「ポツンと一軒家」に土壁塗りの写真が参考資料として放送予定です。一瞬だと思いますが、チェックしてみてください。
冒険少年に続き2度目の放送です。”土壁塗り”で上位に表示されるみたいですね。
ブログの方も7年ほど前の記事になりますが、土壁塗りの様子をアップしてますので、よかったらのぞいてみてください。
【熊野町の家】
天井に杉板張りました。
ベンガラ塗りの丸太と杉の赤身のコントラスト。
杉板は経年美化で飴色に変化していきます。
【熊野町の家】
増築部分を撤去し、隅木入れ替えから、野地板張り、瓦葺き、銅葺きと修復しました。
銅が緑青色になるまで、10年以上かかりますが、半年ほどで色は落ち着きます。
屋根の部分修復は難しい工事ですが、うまく出来ました。大工、瓦屋、板金屋の合わせ技です。
【熊野町の家】
建物の傾きを修正しました。大黒柱を基準に2cmほどをジャッキ3台で直しました。
この建物はレベルの修正は以前の工事でしてあるようなので、今回は傾き修正のみでした。
この後、仮筋交いを取付て、荒壁パネルを使った耐力壁で建物を固めていきます。
明けましておめでとうございます。
今日から仕事始めです。
写真は、建替え前の家の記憶を散りばめた「記憶を紡ぐ家」。
住み繋いてきた家への想いを大切にしたいと思っています。
今年改修に取組む古民家は、次の世代へいかにバトンを繋ぐかがテーマです。
耐震改修、断熱改修を含め、魅力的な住まいにしたいです。
手仕事に拘り、1つ1つ丁寧に仕上げていきます。
今年もどうぞよろしくお願い致します。
今年度の住宅講演会は『和の住まい推進リレーシンポジウムin広島』として、講師に手嶋保氏をお招きし、12月17日(日)に開催します。
身体スケールからデザインされた空間や、詳細なディテールなど、先日、見学に行った三秋ホールとアトリエでは、手嶋氏ならではの飾らない高い空間の質を感じることができました。そうした建築を生み出す思想や設計手法などを学びたいと思います。
「伊部の家」原図集や、「住宅設計詳細図集」などを読み込んで参加されることをおすすめします。
会場はいつもと違うYMCAです。お申込みはQRコード又は広島県建築士会HPからどうぞ。
『みんなでつくる中国山地004号』に、「木と土の住まいづくり」と題して寄稿させていただきました。伝統に生きる大工として、これまでの経験、今考えていること、これからのことなど綴ってみました。そのほか、『住まう』をテーマに中国山地で暮らしている人たちの取材記事がたくさん掲載されています。
現在進行形の中国山地の姿を取材した内容で、年1回発行で100年続けることを目標としています。貴重な記録になると思います。ぜひお買い求めに上、ご一読ください。
今年の『みんなでつくる中国山地』はテーマが「さて、どう住む?」ということで、東城で行われる発刊イベントへ登壇させていただきます。トークイベントはオンラインでの参加もできますので、興味のある方はぜひご参加ください。
建築士会住宅委員の皆さん、岡山県立大学の学生さんと愛媛県の共栄木材へ見学に行きました。
今年度の住宅講演会講師、手嶋保氏の設計した三秋ホールと三秋アトリエを見せていただきました。西下会長のお話をじっくり聞かせていただき、往復500キロのドライブになりましたが、充実した見学旅行となりました。
西下会長の「ここにしかないもの、あります」のお言葉通り、ここでしか味わえないものを体験させていただきました。
山口県の高月工務店さんが「木と土の家」づくりで提携してもらえることになりました。
昨年は島根県の増田住建さんと協力して1棟建築出来ました。少しずつ隣県の工務店と連携が深まることを嬉しく思います。
「木と土の家」は伝統構法の家に現代で求められる省エネ性能を付加した住まいです。LCA(ライフサイクルアセスメント)に注目してください。省資源でエコな素材で建てる伝統構法の住まいは高い持続可能性を持っていますが、反面、現代の暮らし方では、多くのエネルギーを消費していまいます。「木と土の家」は、建築時、運用時、廃棄時において高い省エネ性能を有しています。
広島、島根、山口で伝統的な自然素材を生かした住まいに興味のある方はまずは一度ご連絡ください。
以下は高月工務店の川村 貴志さんが先日見学に来られたときにブログです。川村さんのリサーチ力と分析力はすばらしいなと感心します。内容もわかりやすく面白いのでぜひ読んでみてください。
【熊野町の家】
古民家の耐震改修のために、「限界耐力計算」による構造計算を行いました。
🔳限界耐力計算とは
古民家は木組や土壁の粘り強さによって地震力に対応します。「限界耐力計算」とは建物の復元力を計算して、変形量である「層間変形角」を求めることです。この「層間変形角」が安全限界以下になるよう耐震補強をします。古民家の耐震補強は、建物の耐震特性に合わせて粘り強くすることが重要で、今回は「荒壁パネル」50枚と「仕口ダンパー」10個を使用します。
構造計算は広島の「イシクラカズヒロ構造アトリエ」へ依頼しました。以下は主な計算結果です。
・地盤は、J-SHIS Mapより第1種地盤
・改修後の目標クライテリアは層間変形角1/30以下
・偏心率X方向0.07、Y方向0.01でRe≦0.15
・層間変形角X方向1/40、Y方向1/39で1/30以下
以上により「極稀地震(震度6強)に対して倒壊し、又は崩壊する危険性が低い」という判定結果となります。これはつまり、「安全目標を1/30(階高を3mとすると変形量10㎝)以下に設定して、震度6強の地震が起こっても変形は1/39(変形量7.7㎝)までです。」という意味です。
🔳限界耐力計算による耐震改修のすすめ
古民家は過去に改修を繰り返しており、大幅に耐力が低下していることが多いです。古民家を改修する場合は、安心して永く住み続けていくためには耐震改修も同時に行うことが重要です。今回の耐震改修に必要な費用は設計費含め150万円ほどでコスト的にもメリットが大きく、古民家の耐震改修には「限界耐力計算法」が適していると思います。
【海田町の家】
墨付けを開始しました。まずは柱の番付けから。
1本1本柱の表情やクセを見ながら決めていきます。
1本ずつ転がしながら見ていくことで、いろいろなことが手から伝わります。
急峻な山で育った日本の木は、個性が強く、建築材料としては均一でなく欠点となりますが、
そこが木の家の面白さです。
丈夫な住まいとなるように木と木を組み合わせていきます。
1本ずつ木を大切に使うことで長持ちする住まいとなります。
消費物でなく価値ある建物にするために、これからの日本の住まいに必要なことだと感じています。
明けましておめでとうございます。
写真は昨年に島根県邑南町に完成した”越し屋根のある家”です。
石州瓦を使い、光と風を取り込む越し屋根を設けました。
今年も自然素材と手仕事を生かした住まいづくりに取り組んでいきます。
本年もどうぞよろしくお願い致します。
【越し屋根のある家】
完成した”越し屋根のある家”を出羽川の対岸より見た風景です。
中国山地の里山の風景にうまく調和できたと思います。
”木と土の家”の大きなテーマは、「身近な素材を使うこと、人の手で作ること」です。
簡単なことのようで、これが今はとても難しくなっています。
今回、地元の工務店と協力できたことは大きな可能性を感じました。これからも挑戦していきます。
そして、この風景を見守り続けたいと思います。