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銅葺き屋根の修復

【熊野町の家】

 

増築部分を撤去し、隅木入れ替えから、野地板張り、瓦葺き、銅葺きと修復しました。

 

銅が緑青色になるまで、10年以上かかりますが、半年ほどで色は落ち着きます。

 

屋根の部分修復は難しい工事ですが、うまく出来ました。大工、瓦屋、板金屋の合わせ技です。

 

 

古民家の傾き修正

大黒柱の傾き修正
大黒柱の傾き修正

【熊野町の家】

 

建物の傾きを修正しました。大黒柱を基準に2cmほどをジャッキ3台で直しました。

 

この建物はレベルの修正は以前の工事でしてあるようなので、今回は傾き修正のみでした。

 

この後、仮筋交いを取付て、荒壁パネルを使った耐力壁で建物を固めていきます。

 

 

第21期「木組のデザインゼミナール」

木組ゼミ、理論講座を担当します。

 

大工として今考えていること、木と土の住まいづくりのことなど、お話したいと思います。

 

オンライン講座ですので、興味ある方はぜひご参加ください。

 

 

謹賀新年 2024

明けましておめでとうございます。

今日から仕事始めです。

 

写真は、建替え前の家の記憶を散りばめた「記憶を紡ぐ家」。

 

住み繋いてきた家への想いを大切にしたいと思っています。

 

今年改修に取組む古民家は、次の世代へいかにバトンを繋ぐかがテーマです。

耐震改修、断熱改修を含め、魅力的な住まいにしたいです。

 

手仕事に拘り、1つ1つ丁寧に仕上げていきます。

今年もどうぞよろしくお願い致します。

 

 

 

2023年の仕事納め

解体作業中の様子
解体作業中の様子

【熊野町の家】

 

2023年の仕事納めは、解体中の古民家の片付けでした。

 

和室の天井上には大きな火打ち梁、こういう組み方は初めて見ました。

 

小屋裏の床部分は全て土葺きで、これは防火のためだと思います。

昔使っていた農機具がそのまま残っていて、民族資料館のようでした。

 

解体するといろいろな発見があって面白いですね。

年明けからまた頑張りたいと思います。

 

では良いお年をお迎えください。

 

 

 

和の住まい推進リレーシンポジウムin広島

 

今年度の住宅講演会は『和の住まい推進リレーシンポジウムin広島』として、講師に手嶋保氏をお招きし、12月17日(日)に開催します。

 

身体スケールからデザインされた空間や、詳細なディテールなど、先日、見学に行った三秋ホールとアトリエでは、手嶋氏ならではの飾らない高い空間の質を感じることができました。そうした建築を生み出す思想や設計手法などを学びたいと思います。

 

「伊部の家」原図集や、「住宅設計詳細図集」などを読み込んで参加されることをおすすめします。

 

会場はいつもと違うYMCAです。お申込みはQRコード又は広島県建築士会HPからどうぞ。

 

 

 

木と土の住まいづくり

木と土の住まいづくり
木と土の住まいづくり

『みんなでつくる中国山地004号』に、「木と土の住まいづくり」と題して寄稿させていただきました。伝統に生きる大工として、これまでの経験、今考えていること、これからのことなど綴ってみました。そのほか、『住まう』をテーマに中国山地で暮らしている人たちの取材記事がたくさん掲載されています。

現在進行形の中国山地の姿を取材した内容で、年1回発行で100年続けることを目標としています。貴重な記録になると思います。ぜひお買い求めに上、ご一読ください。

 

年刊誌『みんなでつくる中国山地』004号、発売

『みんなでつくる中国山地』004号発刊まつり

 

今年の『みんなでつくる中国山地』はテーマが「さて、どう住む?」ということで、東城で行われる発刊イベントへ登壇させていただきます。トークイベントはオンラインでの参加もできますので、興味のある方はぜひご参加ください。

 

『みんなでつくる中国山地』004号発刊まつり

 

 

 

建築士会住宅委員会 共栄木材見学会

共栄木材のイベントスペース 三秋ホール
共栄木材のイベントスペース 三秋ホール

 

建築士会住宅委員の皆さん、岡山県立大学の学生さんと愛媛県の共栄木材へ見学に行きました。

 

今年度の住宅講演会講師、手嶋保氏の設計した三秋ホールと三秋アトリエを見せていただきました。西下会長のお話をじっくり聞かせていただき、往復500キロのドライブになりましたが、充実した見学旅行となりました。

 

西下会長の「ここにしかないもの、あります」のお言葉通り、ここでしか味わえないものを体験させていただきました。

 

三秋ホール&三秋アトリエ

 

 

海田町の家、木小舞施工中

【海田町の家】

 

猛暑の中ですが、木小舞の取付をどんどん進めています。

縦の小舞を室内側から桁と貫に取付け、横の小舞は外から柱と縦の小舞に取付します。

 

小舞のサイズは12mm×21mm、3000本ほどあって大変ですが、2階は終わって1階を施工中、あともう少しです。

 

ひろしますまいづくりコンクール2023

今年度より”ひろしま住まいづくりコンクール”の審査員を務めることになりました。

 

2017年に県知事賞を頂いてから機会があればまた挑戦したいと思っていましたが、審査でいろいろな住まいを見ることのできる良い機会なのでお引き受けしました。

 

自分なりの視点で見ることができればと思います。

たくさんのご応募お待ちしております。

 

海田町の家、建前完了

海田町の家、建前完了
海田町の家、建前完了

【海田町の家】

 

無事に建前完了しました。

 

梅雨空の中の建前で空模様を心配しながらでしたが、あまり降られることなく、4日間で屋根仕舞いまで出来ました。

 

応援していただいた皆さん、ありがとうございました。

引き続き完成目指して頑張ります!

 

 

 

つながるご縁

山口県の高月工務店さんが「木と土の家」づくりで提携してもらえることになりました。

昨年は島根県の増田住建さんと協力して1棟建築出来ました。少しずつ隣県の工務店と連携が深まることを嬉しく思います。

 

「木と土の家」は伝統構法の家に現代で求められる省エネ性能を付加した住まいです。LCA(ライフサイクルアセスメント)に注目してください。省資源でエコな素材で建てる伝統構法の住まいは高い持続可能性を持っていますが、反面、現代の暮らし方では、多くのエネルギーを消費していまいます。「木と土の家」は、建築時、運用時、廃棄時において高い省エネ性能を有しています。

 

広島、島根、山口で伝統的な自然素材を生かした住まいに興味のある方はまずは一度ご連絡ください。

 

以下は高月工務店の川村 貴志さんが先日見学に来られたときにブログです。川村さんのリサーチ力と分析力はすばらしいなと感心します。内容もわかりやすく面白いのでぜひ読んでみてください。

 

つながるご縁①〜佐々岡建設〜【川村のブログⅡ】

 

 

限界耐力計算による耐震改修のすすめ

【熊野町の家】

 

古民家の耐震改修のために、「限界耐力計算」による構造計算を行いました。

 

🔳限界耐力計算とは

古民家は木組や土壁の粘り強さによって地震力に対応します。「限界耐力計算」とは建物の復元力を計算して、変形量である「層間変形角」を求めることです。この「層間変形角」が安全限界以下になるよう耐震補強をします。古民家の耐震補強は、建物の耐震特性に合わせて粘り強くすることが重要で、今回は「荒壁パネル」50枚と「仕口ダンパー」10個を使用します。

 

構造計算は広島の「イシクラカズヒロ構造アトリエ」へ依頼しました。以下は主な計算結果です。

・地盤は、J-SHIS Mapより第1種地盤

・改修後の目標クライテリアは層間変形角1/30以下

・偏心率X方向0.07、Y方向0.01でRe≦0.15

・層間変形角X方向1/40、Y方向1/39で1/30以下

 

以上により「極稀地震(震度6強)に対して倒壊し、又は崩壊する危険性が低い」という判定結果となります。これはつまり、「安全目標を1/30(階高を3mとすると変形量10㎝)以下に設定して、震度6強の地震が起こっても変形は1/39(変形量7.7㎝)までです。」という意味です。

 

 

 

🔳限界耐力計算による耐震改修のすすめ

古民家は過去に改修を繰り返しており、大幅に耐力が低下していることが多いです。古民家を改修する場合は、安心して永く住み続けていくためには耐震改修も同時に行うことが重要です。今回の耐震改修に必要な費用は設計費含め150万円ほどでコスト的にもメリットが大きく、古民家の耐震改修には「限界耐力計算法」が適していると思います。

 

 

墨付け完了

桁の墨付け
桁の墨付け

【海田町の家】

墨付け完了しました。2か月かけて1本1本墨を引きました。

 

非効率だと笑われるかもしれませんが、伝統的な墨付け刻みの手仕事にこだわっています。毎日木と向き合っていると、一つ一つ丁寧に作って大事に永く使ってもらうことが一番のエコだと感じます。何よりもやってて楽しいです。刻みも同時進行中。興味のある大工さんは連絡ください。

 

GW明けからは刻みに専念します。

 

木と土で出来た納戸完成

木と土で出来た納戸
木と土で出来た納戸

【みくまりの家】

 

納戸を増築しました。

 

木と土の家の納戸は当然、木と土で。奥様念願の納戸は我が家と同じ作りです。収納量が格段に増えますが、いつの間にか一杯になるんですよね。

 

外観も完成から1年以上経ち、落ち着いてきました。このぐらいが一番好きです。庭は施主の手作り。素敵に仕上がってますね。

 

 

海田町の家、墨付け開始

海田町の家、柱の番付け
海田町の家、柱の番付け

【海田町の家】

 

墨付けを開始しました。まずは柱の番付けから。

1本1本柱の表情やクセを見ながら決めていきます。

 

1本ずつ転がしながら見ていくことで、いろいろなことが手から伝わります。

急峻な山で育った日本の木は、個性が強く、建築材料としては均一でなく欠点となりますが、

そこが木の家の面白さです。

丈夫な住まいとなるように木と木を組み合わせていきます。

 

1本ずつ木を大切に使うことで長持ちする住まいとなります。

消費物でなく価値ある建物にするために、これからの日本の住まいに必要なことだと感じています。

 

 

 

住宅講演会「見たことのない普通のたてものを求めて」

来月2月18日(土)に、住宅講演会「見たことのない普通のたてものを求めて」を開催します。

 

講師に宇野友明氏をお招きし、個性的な建築を生み出し続けてきた思想や、設計から施工まで自社で手掛けるようになった経緯、ディテールに関することなど、お聞きしたいと思います。

 

当日はスライドを使った解説などはありませんので、宇野友明建築事務所HP、住宅建築2022年10月号「建築のちから」、宇野友明氏のエッセイ集「見たことのない普通のたてものを求めて」などを事前に参照してください。

 

コロナ禍で3年ぶりのリアル開催ということもあり、定員をこれまでより少なくしています。興味のある方はお早めにお申し込みください。

 

 

謹賀新年 2023

明けましておめでとうございます。

 

写真は昨年に島根県邑南町に完成した”越し屋根のある家”です。

石州瓦を使い、光と風を取り込む越し屋根を設けました。

 

今年も自然素材と手仕事を生かした住まいづくりに取り組んでいきます。

本年もどうぞよろしくお願い致します。

 

 

おおなん木の学校、床の再生講座

”おおなん木の学校”にて、床の再生講座でした。

 

会食も再開され、参加者の皆さんと楽しく2日間作業することが出来ました。

 

みんなで同じ釜の飯を一緒に食べることができるようになり、ホントに嬉しく思います。

 

 

里山と調和する住まい

完成した”越し屋根のある家”を出羽川の対岸より見る
完成した”越し屋根のある家”を出羽川の対岸より見る

【越し屋根のある家】

 

完成した”越し屋根のある家”を出羽川の対岸より見た風景です。

中国山地の里山の風景にうまく調和できたと思います。

 

”木と土の家”の大きなテーマは、「身近な素材を使うこと、人の手で作ること」です。

簡単なことのようで、これが今はとても難しくなっています。

 

今回、地元の工務店と協力できたことは大きな可能性を感じました。これからも挑戦していきます。

そして、この風景を見守り続けたいと思います。

 

 

越し屋根のある家、見学会のご案内

越し屋根のある家、外観。石州瓦の屋根に砂漆喰と杉板の外壁
越し屋根のある家、外観。石州瓦の屋根に砂漆喰と杉板の外壁

【越し屋根のある家】

 

邑南町の家が無事に完成を迎えました。

お施主様のご厚意により1日限定で完成見学会を開催させていただきます。

 

日時  :2022年10月22日(土) 10時~15時

場所  :島根県邑南町雪田

連絡先 :090-3377-3745 y.sasaoka.1220@gmail.com(佐々岡)

 

ご希望の方はメッセージ、メールなどでお名前とおよその時間、人数をお知らせください。

詳しい住所をお伝えします。(当日は返事が遅れる場合がありますので、できるだけ前日までにご連絡ください。)

 

木組みと土壁の家を地元の工務店と建築できたことは、次世代へ伝統をつなぐために、とても意義のある挑戦でした。木や土といった自然素材をふんだんに使い、次世代省エネ基準もクリアしていますので、日本の気候風土にあった快適な住まいとなっています。薪ストーブや焚き風呂など施主のこだわりがつまっており、デッキからの眺めは最高です。ぜひご来場ください。

 

 

広島県建築士会の住宅委員長に

今年度より広島県建築士会の理事に就任し、住宅委員会の委員長を務めることになりました。

 

住宅委員会では、全国で活躍されている建築家をお招きし、住宅講演会を毎年開催しています。コロナ禍もあり不安定な世の中ですが、これからの住まいづくりにつながる情報を発信できるよう企画していきます。また今年度より広島型気候風土適応住宅の策定など、新たな事業も進めていきます。

 

誠に微力ですが、委員の皆さんと共に取り組んでいきたいと思いますので、応援よろしくお願い致します。

 

三入の学び舎、完成

三入の学び舎、外観。砂漆喰仕上げ
外観。砂漆喰仕上げ

【三入の学び舎】

 

学び舎が完成しました。

木と土と漆喰で作った手作りの教室です。

 

オープンは7月で、教室名”三入っ子プログレス教室”です。

ここでどんな子たちが育っていくのか楽しみですね。

 

お申込み・お問合せなどはこちら→ 三入っ子プログレス教室

 

規格ハウスの”キノコ”をモデルに建築しました。

”キノコ”についてはこちら→ MODEL”キノコ”

 

 

土壁乾燥中

越し屋根のある家、土壁乾燥中
越し屋根のある家、土壁乾燥中

【越し屋根のある家】

 

土壁乾燥中です。

 

木小舞に土が咬み込むことで定着します。このでっぱりを”へそ”と呼びます。接着剤など使わず”土のちから”を生かすことで長持ちする壁となります。また、何十年後でも水を混ぜ練直すだけで再利用することができます。

 

乾燥するとたくさんひび割れが入り、このひび割れに次の中塗り土を塗り込むことで丈夫な壁となります。

 

山間部においても伝統的な住まいづくりは途絶えてしまっていますが、こうしたエコな作り方はこれからの住まいづくりにこそ必要だと感じているので、”木と土の家の作り方”を伝えていきたいと思います。

 

 

キノコ建築中

木小舞に土壁塗り
木小舞に土壁塗り

【三入の学び舎】

 

”キノコ”を土壁仕様で建築中です。

子供の学び舎になります。

 

お客さん、新しく入った弟子、子供たちと土壁塗りしました。

 

弟子といっても大工歴10年以上で、仕事もしっかりしているので、今回の”キノコ”は墨付け刻みを任せています。木と土を使った伝統的な住まいづくりを伝えていきます。独立志望なので、協力工務店となれるよう支援していきたいと思います。

 

アイアム冒険少年

明日、4月4日19時~放送予定の”アイアム冒険少年”に、白木山荘工事中のブログ掲載写真が資料映像として放送されます。

 

力感がうまく撮れて自分でも気に入っている1枚です。

 

4時間特番の1秒程度だと思いますが(笑)、良かったらご覧ください。

 

無事に上棟

越し屋根の棟木が納まり無事に上棟
越し屋根の棟木が納まり無事に上棟

【越し屋根のある家】

 

島根県にて建築中の邑南町の家も無事に上棟できました。

 

このお家は設計監理で、施工は地元の工務店さんにお願いしてるので、今回は見学でした。いつもは自分が棟梁として現場で必死になってやっているので、こうして外から建前を見学できるのは楽しく新鮮でした。

 

無事に上棟できてホッとしている棟梁さんの表情が印象的でした。気持ち良くわかります(笑)。

 

棟梁さんにとっても10年ぶりくらいの墨付け刻みだそうです。山間地域であってもプレカットが主流で、伝統的な住まいづくりはほとんど途絶えてしまっています。しかし、地元の素材を生かし、職人の手仕事で建てるほうがやっぱり良いなあと思いました。

 

木と土の住まいづくりを通して、途絶えてしまった記憶、分断していた地域のつながりを少しずつでも取り戻していきます。小さな一歩ですが、中国山地での住まいづくりを変えるきっかけとなる狼煙を上げられたという意味で、価値ある一歩が踏み出せたと思っています。

 

これからもレポートします。見学ご希望の方はご連絡ください。

 

 

もうすぐ建前

増田住建の加工場にて刻み進行中
増田住建の加工場にて刻み進行中

【越し屋根のある家】

 

邑南町の家ももうすぐ建前です。

 

雪深い地域ですが、冬の間、増田住建の加工場にて墨付け刻みが進められてきました。久しぶりの手刻み、しかも構造材全て現しなので、棟梁さんも気合入ってる感じでした。建前が楽しみです。

 

 

木と土の家#11 タイムラプス:伝統構法の建前 全工程

【記憶を紡ぐ家】

 

伝統構法「木と土の家」の住まいづくり。第11回は「タイムラプス:伝統構法の建前 全工程」です。

伝統構法の建前、全工程(木組み組立~屋根仕舞い)までを約5分のタイムラプスにまとめました。