2021年

1期庭工事、紅白椿の移植

紅葉に紅白椿、魔除けの柊、雪見灯篭と水鉢
紅葉に紅白椿、魔除けの柊、雪見灯篭と水鉢
移植の様子
移植の様子
庭の基本プラン
庭の基本プラン
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邑南町、越し屋根のある家

越し屋根のある家、1/100模型
越し屋根のある家、1/100模型
敷地風景。手前を江の川の支流”出羽川”が流れる
敷地風景。手前を江の川の支流”出羽川”が流れる

【越し屋根のある家】

 

島根県邑南町、越し屋根のある家。設計を担当し、施工は地元の工務店にお願いする形で計画を進めてきましたが、無事に工事契約となりました。来年、島根県に”木と土の家”が誕生します。

 

敷地は南西に山を背負い、手前を出羽川が流れています。午後は山の影になってしまうので、日照の確保と、川沿いの風を取り込むために、越し屋根を付けました。周辺の景色の溶け込むように屋根は石州の来待瓦です。

 

地球温暖化やコロナ禍など、社会の価値観が大きく変わる現在。身近な素材をそのまま生かし、人の手で丁寧に作ることが、長く大切にされ環境にも良いです。高度成長、経済効率重視の社会の中で、急速に衰退していった伝統的な住まいづくりですが、今、再評価されていると感じます。これからの住まいは小さなつながりの中で作っていくことが、安定的で持続可能な方法だと思います。また”木と土の家”は次世代省エネ基準もクリアしています。

 

一区切りついて一安心してますが、これから施工図や詳細図等仕上げて、木と土の住まいづくりをしっかりと伝えたいと思います。これかでは設計施工一貫で進めてきたので、あまり施工図など必要なかったですが、これを機会に仕様書のような形でもまとめたいです。

 

そして木と土の住まいづくりを広めていけるよう、これからの田舎の暮らし方、生き方提案していきたいと思います。

 

 

木と土の家#10 柱の墨付け

【記憶を紡ぐ家】

 

木と土の家の墨付けスタートしました。

 

瓦屋根の40坪ほどの住まいを建替え前の家の古材を生かしながら組立てます。刻みも100人工ほどかかります。伝統構法の仕事に興味のある大工さんはご連絡ください。また新弟子も募集しています。設計施工で100%国産材、100%手刻みを実践しています。

 

 

 

古材を牛梁として再利用

古材を牛梁として再利用
古材を牛梁として再利用

【記憶を紡ぐ家】

 

元の家の古材を棟木下の牛梁として再利用します。

 

写真は桁に掛かる部分の”兜蟻掛け”の刻み風景です。加工している材は地松の丸太4mで、もう1本、欅の丸太6mがあります。

 

新材の中に古材ならではの魅力が生かせるように使いたいと思います。

 

 

 

和室の差し鴨居を再加工

【記憶を紡ぐ家】

 

和室の差し鴨居だった材料です。傷んでいるところを取り除き製材しました。地松(国産赤松)のきれいな赤身材がとれたので、玄関の式台やカウンターに利用したいと思います。

 

 

もみの木、製材から3年

もみの木から製材した板
もみの木から製材した板

【記憶を紡ぐ家】

 

庭木だった大きな”もみの木”を40mmの板と7寸角に製材してから3年ほどが経ち、しっかりと自然乾燥できました。板はキッチンの材料に、7寸角はリビングの柱に使いたいと思います。

 

 

千葉からインターンの中村さん

千葉から大工志望でやってきたインターンの中村さん。

 

僕が15年前、香川に修行に出る最後の仕事で作らせてもらったデッキの更新を一緒にしました。お客さんは僕の中学の時の数学の先生で、見習いのときにいろいろ作らせてもらった思い出深い仕事で、とても懐かしかったです。

 

次の現場の材料加工や古材の洗浄など、ハードな仕事ばかりでしたが、1週間よく頑張ってくれました。ぜひ木組みの大工目指して励んでほしいです。

 

 

新しい家族の”わかば”

新しい家族の”わかば”
新しい家族の”わかば”

我が家に家族が1匹増えました。ヨーキーのメス5歳で、名前はわかば。引退犬を引取りました。1週間ほどですが、うちでの暮らしにも慣れてきました。第2の人生、楽しんでもらえたらと思います。

”記憶を紡ぐ家”の軸組模型完成

”記憶を紡ぐ家”の軸組模型
”記憶を紡ぐ家”の軸組模型

「記憶を紡ぐ家」の軸組模型。

来年独立予定のまつむらさん、木組の家にも挑戦してみたいということで今回模型製作お願いしました。刻み、建前などにも参加してもらえたらと思います。ありがとうございました!

住宅建築10月号に「小木土家」と「キノコ」掲載

住宅建築10月号 山から住まいへ
住宅建築10月号 山から住まいへ

住宅建築10月号の特集”山から住まいへ”に、自邸「小木土家」とアトリエ「キノコ」が掲載されました。

 

竣工からそれぞれ5年と7年で、周囲の環境とも馴染み味わいの増した姿と、今感じていることを記録として残せたこと、嬉しく思っています。この住まいを作ってよかったのは、「木と土の家」を自信をもっておススメできるようになったこと。ホントに心地よいですよ(笑)。”県知事賞”や”木の建築賞”をいただけたことで多くの反響があり、全国からお問合せいただいています。伝統構法の住まいの良さ、少しでも伝えていけたらと思っています。

 

ぜひお買い求めの上、ご覧ください!

 

 

おおなんDIY木の学校、秋募集開始

おなんDIY木の学校、秋の募集開始。

 

今回も共通科目担当します。各コース1泊2日で、自然素材を生かしたDIYの技術を習得できます。毎回キャンセル待ちになるので、お申込みはお早めにお願いします。

 

 

睡蓮

睡蓮は夜閉じて睡眠するから”睡蓮”
睡蓮は夜閉じて睡眠するから”睡蓮”

自宅の水鉢。

 

睡蓮の花って毎日同じ花が咲いてるな~って思っていたら、朝咲いて、夜閉じるを3日繰り返すんですね。

 

睡眠するから”睡蓮”だそうです。前から気になっていたことが分かって、妙に納得しました(笑)。

 

 

 

キセキレイの巣

加工場で仕事をしていたら、いきなり目が合ってびっくり!キセキレイがカンナ台の上に巣を作ってました。

 

これまでも加工場内に巣を作ることは度々あって、人の近くの方が安全ってことなんだと思いますが、いくらなんでも近すぎます(笑)

 

隣で仕事してても逃げないので、とりあえず見守ります!

 

い草の香り

タタミの間に心地よい風が通り抜ける
タタミの間に心地よい風が通り抜ける
国産い草の縁なし畳
国産い草の縁なし畳

【みくまりの家】

 

畳が入り、昨年の9月から少しずつ積み上げてきたものがようやく完成しました。

ほのかない草の香りと優しい手触り、心地よい風が通り抜けます。

 

木、土、草、石、それぞれの特性を生かして住まいを作ること、伝統の技術と工夫は素晴らしいです。

これからもどんどん挑戦していきたいと思います。

 

 

竣工から7年

竣工から7年のアトリエ
竣工から7年のアトリエ

竣工から7年目のアトリエ。

 

大地に根差し、周囲の環境に溶け込むような建築を目指して、「キノコ」と名付けました。7年の歳月を経て、木漏れ日の下、佇む姿を見て、ようやく思い描いていた姿になってきたかなと思いました。

 

周辺はもともと棚田の広がる田園風景でしたが、耕作放棄地が増え、限界集落となっています。日本の田舎の多くが同じような状況ですが、現在のコロナ禍で田園回帰が加速しています。田舎暮らしで最も必要なのは、稼ぐ力で、小さな拠点があるととても役に立ちます。「キノコ」をモデルにこれまで事務所や別荘など作ってきましたが、小さな明かりを灯すことの意味はとても大きいと感じています。

 

 

養生の撤去

養生を撤去し、これから最後の仕上げに入ります。
養生を撤去し、これから最後の仕上げに入ります。

【みくまりの家】

 

養生を撤去し、完了検査も無事終わりました。引渡しに向けて家具工事、外構工事など仕上げていきたいと思います。

 

広島では緊急事態宣言が延長されたので、内覧会などできないのが残念ですが、この木と土の香りが伝わるような雰囲気ある写真とれるように、スマホですが試し撮りしてみました。

 

畳が入って草の香りが加わった時が最高だと思うので、その瞬間、またお伝えしたいと思います!

 

 

邑南町の家

邑南町の家、基本プラン
邑南町の家、基本プラン

 

【越し屋根のある家】

 

島根県邑南町にて新たな住まいづくりが本格始動しました。今回は距離的に遠いこともあり、地元の工務店に施工をお願いし、企画、設計を担当します。これまでは「小木土家」をモデルにした「木と土の家」を設計施工で作ってきましたが、その間いろいろな仕様、納まりを検討して、標準化に取り組んできました。それは、木組みや土壁の住まいに住みたい、作りたいという人に自分の技術やノウハウをできるだけ分かりやすく伝えることができるようにという思いからです。今回は意欲的に取り組んでいただける工務店さんと出会えたことで、設計だけということになるので、これまで培ってきたことをどこまでうまく伝えられるか、自分としても新たな挑戦になります。

 

邑南町とは、関係人口創出事業の「おおなんDIY木の学校」の講師という立場で関わらせていただいてますが、面白い企画やスポットが次々に生まれてきていて、これからの生き方を模索する人たちが集まってきていると感じます。そういった人たちのコミュニティとして「みんなでつくる中国山地百年会議」というものがあり、百年かけて中国山地の活動を記録していきます。この住まいはその事務局にもなるので、新しい住まいづくり、田舎暮らしの形を提案していけたらと思っています。

 

「木と土の家」は伝統構法の木組や土壁を生かしつつ断熱材をプラスすることで、標準で次世代省エネ基準をクリアしています。現在主流の住まいは室内に湿気を閉じ込める防湿型の住まいですが、土壁を使うことで透湿型の住まいづくりができます。日本の気候に合った住まいという意味で「木と土の家」はこれからの日本の住まいのスタンダードになる可能性が十分にあると思っていて、その第一歩として今回の住まいを実現できるようこれから努力していきたいと思います。

 

足場の撤去

足場が取れました
足場が取れました

【みくまりの家】

 

足場が取れました。

漆喰と杉板の外壁。木製建具で作った南側の大きな開口が気持ちよいです。

 

あともう少しで完成です。最後までしっかり仕上げたいと思います。

 

おおなんDIY木の学校

 

今年もおおなんDIY木の学校が開校します。

共通科目と専門科目②「床の再生」を担当させていただきます。

 

コロナ禍で働く場所の多様化が進む中、田舎暮らしにも注目が集まっていますが、こういった古民家を舞台としたDIY技術の習得は必須のスキルです。住まいを自分なりにアレンジしながら暮らすことは本当に豊かで、本物の木や土を使うことで健康的で快適な暮らしができます。各分野のプロから直接学べる貴重な機会で、また木の学校を通じたコミュニティで仲間を増やせることも大きなメリットです。興味のある方はぜひご参加ください。

 

詳しくはこちら→ おおなんDIY木の学校HP

 

 

木と土の家 #09 階段の刻みと組立て方

 

伝統構法「木と土の家」の住まいづくり。第9回は「階段の刻みと組立て方」です。

 

無垢の木から作る階段の作り方をまとめました。

 

真壁の納まりで柱や梁に直接刻むところもあり、失敗できないので緊張しました。造作工事の最も難しいところなので、無事に納めることができてほっとしています。

 

 

木と土の家#08 土壁塗り

 

伝統構法「木と土の家」の住まいづくり。第8回は「土壁塗り」です。

 

木を格子状に組んだ「木小舞」に土を塗っていきます。 土は乾くのがとてもゆっくりなので、少しコツをつかんで時間をかければ誰でも塗れますよ。今回はお施主様たちとも土壁塗りをしています。子供たちも窓下1枚塗りました。

 

土には藁を混ぜて寝かせてあるので、納豆と同じように発酵して、粘りが出ます。このネバネバが家と体に良いんです。調湿機能も抜群で、快適な住まいになります。

 

 

木と土の家 #07 伝統構法の建前

 

伝統構法「木と土の家」の住まいづくり。第7回は「伝統構法の建前」です。

 

伝統構法の建前の特徴は「貫で柱をつなぐこと」「長ホゾ込み栓差し」、桁と梁の高さをずらす「折置き組」です。木を傷つけないように「手起こし」(人力)で組立てました。木の靭性を生かすようにカケヤで少しずつ締め固めていきます。

 

建前から屋根仕舞いまで大工7人学生2人で2日かかりました。2日目は少雨の中での作業で撮影できなかったので、1階部分の組立てが主な内容となっています。

 

ボルトで固める在来工法とは違う、伝統構法の木組みのコツや魅力が少しでも伝わればうれしいです。

 

 

みくまりの家、土壁塗り

木小舞に土壁塗り
木小舞に土壁塗り

【みくまりの家】

 

木小舞下地が完成して、土壁塗りが始まりました。今日はお施主様ご家族と土壁塗り体験をしました。最初は土の重みと粘りに苦戦しますが、だんだんコツがわかると楽しくなります。この土の感触、香りを直に体験してもらうことが土の良さを知ってもらうには一番だと思っています。

土には藁を混ぜて寝かせてあるので、納豆と同じように発酵して、粘りが出ます。このネバネバが家と体に良いんです。ボードとビニールで壁を作りより、小舞と土で壁を作れば、シックハウスの心配をせずに安心して暮らせます。調湿機能も抜群なので、日本の気候にあった快適な住まいになります。

 

広島にはとても良い土壁屋さんがいるので、頼めば配合して寝かせた土をダンプで運んでくれます。少しコツをつかめば誰でも塗れるようになるし、安全な素材なのでDIYにも向いてます。

 

これからはもっと住まいづくりに土を使うと良いと思います。おすすめは土壁の外に断熱材を入れることです。わからないことは聞いてもらえれば。ぜひ挑戦してみてください。

 

木と土の家#06 基礎コンクリート一体打ち

 

伝統構法「木と土の家」の住まいづくり。第6回は「基礎コンクリート一体打ち」です。

 

基礎の強度、防水性、防蟻性を高めるために、土間と外部立上りを一体で打ちます。蟻道になるので化粧モルタルなしでコンクリート打ち放し仕上げ、天端レベラーも同じくなしで金ゴテ仕上げです。

 

シームレスなコンクリートの器が安心・安全な暮らしを支えます。

 

 

謹賀新年2021

明けましておめでとうございます。

 

写真は昨年完成した「祇園の家」。砂漆喰と杉板で仕上げた外観です。自然のもので仕上げた外観は時の経過とともに美しく変化します。これを「経年美化」と呼びます。漆喰と杉板の外壁なら30年以上ノーメンテで大丈夫なので、これからどのように成長していくのか楽しみです。

 

時と共に美しくなっていくような住まいづくりを今年も続けていきたいと思います。本年もどうぞよろしくお願い致します。